中国軍( 人民解放軍)PLAの軍用レーションの歴史


中国人民解放軍には他国の軍隊には見られない「自力更生」と呼ばれる独特のシステムが存在する。これは、簡単に言ってしまうと、「国家などの公的予算に頼らず軍が自分で自分の食料や装備を調達する」ということである。 元々は軍人が自力で耕作して食料を調達して戦い続けたことを意味するが、1980年代になると軍事費の削減によって「軍事費は軍自らが調達する」という方針が共産党からだされたことにより国の近代化と資本導入が始まったことにあわせ、軍の近代化に伴う人員削減で生み出される失業対策も含めて、各部隊が幅広く企業経営へ乗り出している。 これは1998年に中国共産党が人民解放軍の商業活動を禁止するまで続いた。

イギリスBBCの報道によると、食料の90パーセントを外部からの調達に頼っているということであるが、人員規模を考慮すると、逆を返せばおよそ20万人以上の食料を自給できているということであり、他の軍隊に見られない驚異的な特徴の一つとなっているといえる。

■@ 1949年〜1976年頃の野戦糧食の開発状況

 1949年以前、中国人民解放軍には野戦携帯糧食を作ることがなかった。日中戦争と解放戦争時期にいて、当時の生産能力と情勢では不可能でした、部隊中で作戦する時は主要な食べ物を供給され、調理された炒飯や炒麺を飯盒などに持ち運ぶぐらいでした、
しかしこれでは衛生面や携帯性に問題がありました、戦後1949年ごろに軍隊に供給する食糧の調製と研究が始めリ始めた、ただ品種は少なく、味も良くない、耐久性、貯蔵性、簡単に変質や変形してしまうなど、問題点がたくさんありました。

1953年に乾燥した米や麺を通常よりも早く煮れて食べれるような(インスタント?)研究がされていました、当時の賞味期限は1年でした。

1958年中国の軍事医学科学院と后和上海食品工業研究所は共同で4種の携帯食品を試作した、
その内訳はクラッカーを圧縮して梱包した物、雑穀ビスケット、圧縮そら豆ケーキを、圧縮トウモロコシケーキなどです。
それ以後、本格的に野戦糧食、携帯食品を圧縮することに研究し始めた。すぐに2種類の初期型圧縮干粮が開発された、701圧縮干粮と702干粮は、
携帯性と耐久性が強化された圧縮されたビスケット食品です、缶詰食品などは主に地元の工場から開発された民生品が支給された。 


■A 1976
年〜1982年頃の野戦糧食の開発状況 初代野戦食品の登場

 中国軍は初代野戦食品を開発に成功したした。その基本的内容は3主3副と呼ばれる物でした、
3主とは3種類の主食という意味です、主食は761圧縮干粮、脱水米飯、脱水面条の3種類作られました、
3副とは3種類の副食という意味です、副食は包括午餐肉丁缶詰(コンビーフ)、牢炒什錦缶詰、醤爆肉丁缶詰(さいの目に切った肉のみそいための缶詰)の3種類が作られました。

この画像は当時の761圧縮干粮の貴重な写真資料

左下:3主3副  右下761圧縮干粮 761圧縮干粮は現在中国軍では使用されていないが
現在も一般用として現在も製造が続いている。写真の物は2004年に製造された761圧縮干粮

  初代食品の主要な特長:主食することを考慮した点、副食;2は携帯食品と缶詰を圧縮して全部もって鉄やアルミパックなどの材料を包装することで主、副食は包装を分けている所が特徴、初代野戦食品の脱水米飯と脱水麺は、脱水されている(インスタント化)してある米や麺なので、
水やお湯を入れるだけで口当たりや食感に味もよくなる、初代野戦食品で部隊が装備して、役立ったものは意外にも761圧縮干粮でした。 


■B 1983年〜1994年頃の野戦糧食の開発状況 
1983〜1994の年、中国軍は戦場に粉末飲食の支給が開始され、第2世代の野戦糧食が開発された。第2世代目の野戦糧食は歩兵部隊(単兵)や
民間人、国境警備部隊、戦車兵隊が試食をし、最後には4種までに絞り込んだ。

軍が2世代目野戦糧食に5つの事を要求しました、

@それぞれの食品は2〜3品種を開発し、主、副食は包装を組み合わせる。1カートン箱に10人分の野戦糧食を用意する事、
戦車兵隊の食糧はそれぞれの1箱に5人を用意する事

A受け取りやすい物を支給すること。規定に関連して具体的に《後方勤務でも装備する》ことを要求する。
単兵隊と食糧品物は加熱処理して即ちに喫食出来る物を作る事。

B栄養素のバランスを取り、衛生面に問題のない物を作る、発熱量(kcal:単兵(歩兵)用の食品目標カロリーを1日3食で3000kcal前後に設定された糧食を支給し、スタミナの消耗の激しい国境警備兵と戦車兵隊は野戦糧食の目標カロリーを1日3食で3500kcal前後設定された糧食を支給すること。

C単兵食糧は軽く携帯性が良い糧食を採用すること、
Dこれらの野戦食品の賞味期限は2年以上にすること。 

以上の5つをクリアーした物が2世代目の野戦糧食として採用されました。

第2代は野戦糧食の特長は3つあります、
@主と副食が組合わせてあり、栄養素は豊富であること、種類も豊富で様々な食材が入っている事。
A陸軍相違兵種の食料需要を保障する事。
Bすべて軽素材を採用して、重量を軽減し、体積を縮小して携帯性を高めた事です。 



1986年以後、第2世代の野戦食品を何項かが題を分けて作ることにした、(高原国境部隊用に861単兵口粮を開発した)
その他に偵察兵用糧食の陸勤シリーズとして90圧縮干粮、94脱水米飯、脱水麺を
試作し始めた。

●861単兵口粮
861単兵口粮は第2世代の野戦糧食中の1つです。1983年に研究を開始して、1986年9月に完成しました。その中身は豚肉米飯の真空
パックが入っている、果物の真空パック、圧縮糧食の3品で構成された。重量は1582.5グラム、1日3食で発熱量の4275キロカロリーです特徴は:味が良好で、栄養バランスも良い、発熱量は高くて、糧食の体積は小さくて、携帯性と運送性を向上させた事。
中国軍で初めて真空パック技術を861単兵口粮に使いました、私の軍缶詰食品の1項の空白を補充した。

●偵察兵食品
偵察兵食品は、1986年2月に開発が始まり、1987年6月に完成しました。偵察兵食品の中身は醤肉、米飯、果物の真空パック食品、
圧縮干粮、巧克力(チョコレート)、や粉末飲料などの合計10種の食品を使い、1日に2食、重さ985g、パック体積を軽くした。
偵察兵食品の特徴、体積は小さくて、種類が豊富、栄養は充実していて、携帯に便利で、喉の渇きをいやす粉末ドリンクが入っていて、
興奮と抗疲労作用がある、比較的に受け取りやすく、連食性を持っている事。


●陸勤系列野戦食品
陸勤系列野戦食品は1989年に開発が開始されて、1992年に完成。陸勤系列野戦食品は単兵用に梱包されて、、特殊兵食品と呼ばれて。
これらは3種類あります。その主要な特長:@初めて陸勤野戦食品シリーズを開発した。A主副食の種類が多く、味が良く、包装を組み合わせてあり受け取りやすい事。B軟包装材料を採用して、体積を縮小して、重量を軽減して、野戦食品の携帯性を高めて、使いやすくした事。


●90圧縮干粮
 90圧縮干粮は1990年に開発が始まり、1992年8月に完成しました、90圧縮干粮の主な目的は開発されてから15年以上経っていいる
761圧縮干粮との世代交代でした、761圧縮干粮は硬く、パサパサで、食べる時に飲料がないと飲み込みにくい、味の悪さ、などが兵士から指摘されていた。90圧縮干粮はの主な改善点は@真空で圧縮し発熱量や密度を向上させ、。A味の悪さを改善し、噛む時に硬くなく、
パサパサ感を少なくして、容易に飲み込めるようにして、比較的に受け取りやすい大きさや量にして、連食しても耐えられるようにして。
B梱包材料にアルミパックを採用して90圧縮干粮を梱包してさらに、取っ手がついた1斗缶(馬口鉄)にこれらを補充して、持ち運びに便利になり、761圧縮干粮に比べて重量が大いに軽減することができた。


●94脱水米飯
94脱水米飯は1992年から研究されて、1994年に完成する。中国軍は以前から脱水米飯を使用していた、建国から初期にすぐ研究を開始した。1982年まで初代野戦糧食の中には、脱水米飯があり3種類の主食内の一つでした。ただ工業技術と装置問題で品質の良い物が作れなかったので、兵士は好んで食べようとはしなかった。それゆえ、新しく開発した94脱水米飯は根本上からこの1つの難関を解決した、
94脱水米飯の特徴は@94脱水米飯は吸水性を向上させて、85℃以上の湯で10分前後で食感が持ちに戻る。
A全体的に性能を向上させ、賞味期限は2年以上になった。

●94脱水面条
 脱水麺類は1992年から研究開発され、1994年は完成しました。中国軍は以前から脱水面条を使用していたのは脱水米飯と同様です、
だいぶ前から開発されてから、いまだに軍の要求した項目に達しないことが94脱水面条の開発理由でした。新型脱水麺類の特長:
@麺類は形を一定にする事。単位体積は市場流通の一般の即席ラーメンより小さくしてある。
A麺をα化した事、85℃のお湯で食感がよくなる事が特長です。

注)画像は911単兵自熱食品と新型の脱水米飯と脱水面条です
 


●軍用蔬菜缶詰

軍用の蔬菜缶詰は1992年から試作を開始し、1994年に完成した。中国軍は長年にわたり缶詰食品を使用してきたが、種類が不足していました、軍用缶詰の種類を増やし改良することになった、部隊の需要に答えて、採用した缶詰は下の画像の缶詰以外にも脆緑黄瓜(キュウリの漬物)、麻辣豆芽和胡夢卜(麻の辛い豆もやしとニンジンの缶詰)の二種類の野菜が入った缶詰も開発した。軍用の蔬菜缶詰の特長
@缶詰の味付けに酸味をつける、多年に渡って作ってきた缶詰の新しく種類を増やした。
A新型食品付加剤を使用して、食品の殺菌温度を下げて低温殺菌をして中物の品質や味を高めてある、
B工業技術の向上により従来の缶詰より酸化にくくなった。1983〜1994年の10年間で、第2世代目の野戦食品として正式に採用された物は少なかったが、中国軍の野戦食品研究開発はこの10年で飛躍発展を遂げた。

その10年間で開発された野戦食品の主な特長はそうです:
@真空パックで糧食を梱包ようと試作をした事
A野戦口糧を設計する時は味とメニューの種類を考慮すること。主食の量に注意して、副食とその他の小さい食品の組み合わせ、
栄養を吸収しやすくなった。
B主食の種類が増え事、それに開発した脱水米飯は軍の優秀賞を取得した。 


単兵(歩兵隊)の野戦糧食と集団野戦食の栄養や発熱量(カロリー)と栄養素の表示を表示してる、
軟包装材料を使用して真空パックする、脱水米飯には脱酸素剤を入れる。

■1995年〜現在の野戦糧食の開発状況


中国軍は90年代半ばに入ると美国(アメリカ)のレーションいわゆるMREの存在を知って驚いた、すぐに中国軍がアメリカ軍のMREを手に入れて研究を開始しました。それにより中国軍の野戦糧食事情は急速に展開した、主食の高エネルギー化、副食、スープ飲料およびFRH(フレームレスヒータ)の4つを取り入れる新1世代野戦糧食の研究開発を開始した。高エネルギー野戦糧食は2世代目野戦食品に機能性物質を使用している、火を使わずに暖める事が出来る、麺類は初めて生麺を使って長期保存できた、これは糧食開発から40年間の夢を実現した、粉末ドリンクを本格的に使い始めた、
中国軍が米軍のFRHを参考にして作った加熱剤の発熱効率は米軍の90年代の技術に匹敵した。 


 中国軍が開発した加熱剤はは生石灰に水を加えて暖める物で、水との化学反応後に出る、水酸化カルシウムは激しく環境を汚してしまうが中国軍は、環境より食品を効率的に暖める事を優先した

、特徴は糧食体積は比較的に小さくて、加熱が簡単で、栄養が充実していて、味がよく受け取りやすい。賞味期限は2年から2年6ヶ月までになった。 


左下:90年代の新型軍缶詰食です、他の缶詰との違いはダンボールで1缶ずつ梱包してある所と、
缶詰めに緑色のラベルが貼られていなくデザインがシンプルな所が特徴、
右下:90年代に採用した粉末ジュース(泡騰飲片)







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